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炭素繊維とは

炭素繊維とは

炭素繊維とは有機繊維のプリカーサー(前駆体)を加熱炭化処理して得られるもので、質量比で90%以上が炭素で構成される繊維と定義されています。
炭素が六角形状につながったもの(六員環)を最小単位として面上に広がったものが層状に重なっている結晶構造(黒鉛結晶構造)であるために、以下のような特徴があります。
そのため、各種工業分野、半導体分野、宇宙航空分野など多様な分野で利用されています。また炭素繊維は出発原料により大きくPAN系炭素繊維、異方性ピッチ系炭素繊維、等方性ピッチ系炭素繊維に分類されます。

黒鉛結晶構造

軽量かつ高強度、高弾性である

黒鉛結晶構造を構成する六員環での炭素原子は三方向の炭素原子と互いに強固につながっているため、平面方向の強度が非常に高くなっています。また、炭素繊維は原子量が小さい炭素原子からできており、黒鉛結晶構造は炭素原子同士の隙間が大きいため鉄やアルミといった金属より軽くなります。

電気伝導性に優れる

電気は電子の移動で伝わります。炭素繊維の六員環構造には、移動できる電子と移動できない電子があります。移動できない電子は炭素原子間の結合に拘束されていますが、移動できる電子(π電子)は6つの炭素原子に共有され、連続した平面上を自由に移動できます。このため、炭素繊維は電気の良伝導体となります。

熱伝導性、熱寸法安定性に優れる

熱は結晶中の原子が振動して伝わります。黒鉛結晶構造の面のように整然とした構造の場合にはその面に沿った方向に、振動がよく伝わります。

耐薬品性、耐腐食性に優れる

炭素同士の結合が非常に安定しているため化学反応が起きにくく、酸・アルカリ両方に対して耐性があります。

耐熱性に優れる

炭素繊維は炭素と酸素が反応すること(酸化反応)で二酸化炭素となり(C+O2→CO2)、これを燃焼と呼びます。炭素繊維は炭素原子同士の結合が強固であり酸化反応が起きにくいため燃焼しにくい、すなわち耐熱性に優れています。