バイオ医薬品製造現場におけるバッジ処理法では粉末活性炭を用いますが、取り扱いの煩雑さが課題となっています。例えば、ドライ粉末活性炭の投入時には粉塵による室内の汚れが発生します。また、活性炭微粉末はタンクや配管の内部にこびりつき、洗浄作業が必要です。さらに、洗浄や清掃をしても完璧に残留微粉末をなくすことが難しいため、活性炭微粉末が次ロットへ混入する懸念があります。これを防止するために、洗浄バリデーション(医薬品製造にあたり承認された成分以外のものが含まれていないことを証明する必要があり、そのために、製造装置や設備の洗浄方法を検証すること)および洗浄バリデーション試験(洗浄バリデーションに基づき洗浄を行った製造装置や設備について、医薬品や洗剤等の残留量が許容限度以下になっているかどうか測定する試験)を行わなければなりません。これらの作業全てにおいて、作業人員も要しますし、工程の自動化も難しくなってしまいます。
大阪ガスケミカルは、粉末活性炭の取り扱いの煩雑さを解消したいというニーズにお応えした、粉末活性炭フィルター製品「ザイツAKSJ」をご提案します。ザイツAKSJは、セルロースファイバーのマトリックスに、国内製薬業界で最も使用されている粉末活性炭白鷺Aを固定化してあり、吸着効果は白鷺Aによる効果と同等またはそれ以上のうえ、フィルターという形状からハンドリングが非常に容易で、さらに、二次側にフィルターを有しているため粒子の放出を抑制することができます。 粉末活性炭から粉末活性炭フィルター「ザイツAKSJ」へ切り替えることにより、以下のような作業効率向上が期待できます。 ・作業ラインの自動化・連続化・トラブル防止 ・工程時間短縮・製品の歩留まり向上 ・製品品質向上 ・省スペース、精製釜の有効活用 また、粉末活性炭フィルター「ザイツAKSJ」は、豊富なバリデーションデータを開示および様々な認証にも対応しているため、安心してお使いいただけます。 ・TOC測定(TOC=Total Organic Carbon=全有機炭素)による洗浄バリデーション試験データ ・金属等の溶出データ ・生物学的安全性データ ・ハラル認証対応(物性、原料由来の開示) ・コーシャ認証対応(物性、原料由来の開示) 大阪ガスケミカルは、活性炭メーカーとしてもフィルターメーカーとしても共に医薬分野でトップシェアである実績と、クレーム分析等の研究体制も整っていることから、たいへん多くのお客様からの信頼を得ております。まずは、ご相談いただき、資料およびラボサンプルをお試しください。
注1:対象液がトルエン、キシレン、THF(テトラヒドロ葉酸)の場合には「ザイツAKSJ」は適用できません。 注2:輸液・注射剤原液中のエンドトキシンは、脱色の工程にて同時に除去することが可能です。