21世紀型エコサイクルシステム
環境を守り、資源を有効に活用するために

活性炭の再生

水質汚染や大気汚染、環境ホルモン対策まで。活性炭への関心が高まっています。

はじめに

活性炭は古くから水質汚濁や大気汚染などの原因となる物質の吸着除去に用いられてきましたが、工業化が進むにつれ、増える環境問題への取り組みとして、2つの観点から新たな注目を集めています。

1つめは、水質汚濁防止法、大気汚染防止法、悪臭防止法など次々と施行・強化される規制への対処。1999年に公布されたPRTR法(化学物質排出把握管理促進法)は有害性のある多種多様な化学物質が、どのような発生源からどれくらい環境中に排出されたか、あるいは廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかというデータを把握・集計のうえ届け出ることを義務付けており、その結果も公表することで、事業者の自主管理による排出総量削減をねらっているもので、ここで活性炭の活用が今後ますます期待されています。

そして、2つめは、活性炭の再生利用による資源のリサイクルです。使用済み活性炭は、性能を回復させ再利用することができます(注※)。活性炭により汚染物質を浄化し、さらに、活性炭リサイクルによって環境負荷低減にも貢献できる一石二鳥のシステムは、21世紀型エコサイクルといえます。
注※:再生には一定の条件があります。より安全でクリーンな再生業務を実施するために、当社では使用済み炭の受け入れ基準を設定しています。

活性炭の再生とは?

活性炭の再生

再生メカニズム(分解脱離再生)

使用済み活性炭の性能を再び吸着プロセスに利用できる状態に回復させることを「再生」といいます。再生方法は高温熱分解と酸化性ガスによる再賦活(熱成再生)が一般的で、使用済み活性炭を流動炉やロータリーキルンで800℃から900℃の高温により炭化・賦活し再び活性炭の性能を回復させます。もし適切な条件下で再生処理が行われない場合には、活性炭の細孔が、炭化した吸着物で閉塞するなどの問題が生じ、十分な性能回復は見込めません。

活性炭 再生メカニズム(分解脱離再生)

大阪ガスケミカルの活性炭再生業務

大阪ガスケミカルは、約80年におよぶ活性炭製造技術の蓄積をもとに、使用済み活性炭の品質を回復させる焼成再生技術および設備を有し、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、PRTR法などの規制を遵守した、より安全でクリーンな再生業務に取り組んでいます。また、使用済み活性炭を再生する際、一般性状および吸着負荷の程度を綿密に分析し、必要に応じて再生実験を行うなど、活性炭の性能が十分に回復する条件を設定して実施しています。

再生工場 伯方プラント(愛媛県今治市)
伯方関東プラント(茨城県龍ヶ崎市)
再生能力 7,000トン/年
洗浄能力 5,000トン/年
再生工場
国内最大のロータリーキルン

使用済活性炭の受け入れ可否判断基準

次の項目に当てはまる使用済み炭は、再生不可とし原則受け入れ出来ません。

  1. PRTR対象物質を1%以上(発ガン性クラス1物質は0.1%以上)含有し、使用済み炭自体がPRTR対象物質に該当する場合
  2. ダイオキシン類を含む排ガス、排水を処理した活性炭。
  3. 毒物、重金属を含む排ガス、排水を処理した活性炭。
  4. 腐食性が大きく、熱再生時に腐食が懸念される場合。ただし熱再生前に、洗浄を行うことで腐食を回避できる場合を除く。
  5. 熱再生での排ガスや、洗浄排水が規制値を超える恐れがある場合。
  6. 大量に溶剤などを含有し、発火の危険性がある場合。
  7. 作業者の健康、安全に問題がある場合。
  8. 下記の使用済み炭の受け入れ判断基準値を超える場合。

判定基準値(2015年4月現在)

含有物質 単位 基準値
ひ素 mg/kg 3
銅などの重金属 mg/kg 100
水銀 mg/kg 0.05
カドミウム mg/kg 3
全クロム mg/kg 15
mg/kg 3
ヨウ素 % 2
硫黄 % 10
フッ素 % 0.03
塩素 % 1

※分析方法 :JIS K1474及び社内法
詳細は営業部までお問い合わせください。